お金を貸した後から契約書を作成したい!
信用できる人だから借用書や契約書も交わさずにお金をかした。
「毎月これくらいで返してね!」
「わかった!俺を信用しろ!」
最初の3ヶ月はきっちり返してくれた。
しかし4ヶ月目に返済の額が減り、5ヶ月目にはとうとう返済がなかった。
「信用してたから何の書面も交わしてないけど、ほんとに返してくれるか不安になってきた...。」
例として個人間の金銭の貸し借りを上げましたが、商売の売掛金なども含め、こういったことは結構あることではないでしょうか?
お金を貸すにあたり借用書や金銭消費貸借契約書を作成するのはイメージがわくかと思いますが、後から作る事ってできるのか...?
結論、できます!
それが債務承認弁済契約書です!
債務承認弁済契約とは?
借主が、債務があることを認め(承認)、貸主に対し、将来の完済(弁済)を約束する契約です。
書面作成に必要な項目は以下になります。
➀貸主、借主(保証人がいる場合は保証人)の氏名、住所
➁債務が発生した理由と期間
③現在の残債務金額
④利息がある場合は利息
⑤支払方法
⑥期限の利益の喪失
⑦返済表 など
期限の利益の喪失とは?
期限の利益とは、一定期間の間、債務の返済をしなくても良い利益です。
例えば、100万円の借金がある債務者が月々5万円返済してくれれば、100万円一括で返済しなくてもいいよ、というようなイメージです。
つまり、「期限の利益を喪失する」ということは、債務者は残債務の一括完済を求められるということになります。
返済の滞り以外にも以下のようなものが期限の利益の喪失として一般的に盛り込まれます。
・債務者が他に負担する債務が原因で強制執行を受けた場合
・債務者の破産
・債務者への重大な背信行為
・債務者の住所が不明となったとき など
公正証書にしておけば裁判によらずに強制執行することができる!
公正証書とは、強力な推定力(「限りなく真実に近い」というようなイメージです)を持つ書面で、公証役場で作成することが出来ます。
債務承認弁済契約書を公正証書にしておけば、債務者の期限の利益が喪失したときに、裁判によらずに強制執行を行なうことが可能です。
なお、公正証書として作成する場合には貸主、借主(保証人がいれば保証人も)の印鑑証明書が必要です。
終わりに
貸主はなるべく早くお金を返してほしい気持ちがあると思いますが、契約である以上、貸主、借主(保証人がいれば保証人も)の合意が必要です。
ですので、利息や月々の返済額など、借主の収入対してあまり高額でないほうが円満に契約書を作成する道であるかと思います。また、返済がいい加減な借主に対して、ケジメをつけるために作成するのもアリなのではと思います。
当事務所では、金銭消費貸借契約書はもちろん債務承認弁済契約書の作成を行なっております(いずれも公正証書対応可能)。御用の方は御連絡下さいませ。
料金体系
債務承認弁済契約書:13,000~
立ち会い:5,000円
公正証書:30,000円(別途公正証書手数料 約10,000~15,000円ほど)