
はじめに――キャバクラ・ホストクラブを始めるなら、まず確認したいこと
足利市や太田市でキャバクラやホストクラブを始めたい。
そう思ったとき、物件探しや内装、スタッフの採用、料金設定など、考えることはたくさんあります。
警察で許可をもらう必要があると聞いたことがあるかもしれませんがいったいどのような営業許可が必要なのでしょうか?
キャバクラやホストクラブなど、お客様に接待をして飲食を提供する営業は、原則として風俗営業の「1号営業」に該当し、営業所を管轄する公安委員会の許可が必要になります。
そして、この許可は「書類を警察に出せば終わり」という簡単なものではなく、書類を出すまでにいくつもの確認しなければならないことがあるのです。
風俗営業1号許可を申請するにあたり必ず確認しなければならないことは以下の3つになります。
・営業する人についての要件
・営業する場所
・店舗の構造や設備
この3つの確認が不十分で要件を満たすことが出来なかった場合、どんなにお金をかけた店舗でも風俗営業の許可を得ることはできません。
この記事ではそんな風俗営業1号許可のアレコレと申請する上での注意点などを書いていきます。
それではひとつづつ整理していきましょう。
1.まず確認したい「人的欠格事由」|営業する人についての要件
風営法には、「この条件に該当する人は、風俗営業の許可を受けることができません」という決まりがあります。これを「欠格事由」といいます。
風俗営業1号の許可申請では、店舗の場所や設備を確認するだけでなく、営業する人についても、欠格事由に該当しないかを確認していきます。(人的欠格事由)
個人で営業する場合は営業者本人、法人の場合は役員について確認が必要になるほか、管理者と言われる店舗責任者についても人的欠格事由の確認をする必要があります。
それでは、具体的にどのようなことが欠格事由にあたるのか、見ていきましょう。
(1)過去の刑罰などについて
風営法では、一定の刑罰を受けたことなどが欠格事由として定められています。
たとえば、一定の罪について罰金刑以上の刑に処せられ、その執行を終えた日などから5年を経過していない場合などは、許可を受けることができません。
ここで大切なのは、「昔のことだから大丈夫だろう」と自分だけで判断しないことです。
どのような処分を受けたのか、いつのことなのかによって判断が変わる場合があります。
もし過去に、
- 刑事事件になったことがある
- 罰金刑を受けたことがある
- 風営法関係の処分を受けたことがある(または受けた会社の役員だった)
- 暴力事件で警察のお世話になったことがある
といった事情があれば、申請前に一度ご相談ください。
「こんなことを行政書士に話して大丈夫かな」と心配される方もいるかもしれません。
大丈夫です。慣れてますから。
そして、許可申請を進めるうえでは、問題になる可能性がある事情を最初に確認しておくことがとても大切なのです。
(2)破産手続を経験している場合
過去に破産手続をしたことがあるからといって、それだけで風俗営業の許可を受けられないというわけではありません。
風営法では、一定の欠格事由として「破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者」が定められています。
そのため、過去に破産した経験がある場合も、現在の状況を確認したうえで判断することになります。
「以前に破産したことがある」というだけで諦めてしまわず、現在の状態を一度確認してみてください。
(3)心身の状態について
風営法では、精神機能の障害により風俗営業を適正に行うために必要な認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができない者などについて、欠格事由が定められています。
また、アルコール、麻薬、大麻、あへん又は覚醒剤の中毒者についても欠格事由があります。
この部分は、単純に「病気があるから許可が取れない」という意味ではありません。
法律上の要件に該当するかどうかを確認する必要がありますので、気になる事情がある場合は、申請前にご相談ください。
(4)暴力団員等との関係について
風俗営業の許可では、暴力団員等に関する欠格事由も定められています。
営業者本人だけでなく、法人の役員や管理者などについても確認が必要になる場合があります。
こちらについても、「自分は大丈夫だろう」と決めつけず、申請前に一つずつ確認しておくことが大切です。
(5)「こんなこと聞いていいのかな?」ということほど、最初にご相談ください。
ここまで人的欠格事由について説明してきましたが、実際に許可申請の相談を受けていると、営業する本人からは話されなかった過去の事情が、あとになって分かることもあります。
これまで私が相談を受けた中にも、風俗営業関係の違反で逮捕された経験がある方がいました。
ただ、その方からは最初にその話を聞いていませんでした。
私自身が以前から夜の世界に関わっていたこともあり、別のところから「あの人、昔逮捕されたことがあるよ」という話が入ってきたのです。
世間は狭いものです。特にこの業界は、思っている以上に人のつながりがあります。
また別の方は、過去に女性への暴力があったという話があり、風俗営業の許可を受けられるのか、判断が難しいケースもありました。
実際に暴力事件で逮捕されたわけではない場合でも、その事情だけで簡単に「大丈夫です」とも「許可は取れません」とも言えません。
私が警察本部の担当者に事前相談した際にも、その段階では判断が難しいケースがありました。
このように、人的欠格事由は、過去の出来事の内容や処分の種類、経過した期間などによって判断が変わることがあります。
一方で、過去にキャッチ(客引き)で逮捕された経験がある方でも、法律上の欠格期間をすでに経過しており、許可申請を進められたケースもあります。
つまり、「昔、逮捕されたことがあるから絶対に許可が取れない」というわけでもありません。
大切なのは、過去に何があったのか、いつのことなのか、どのような処分を受けたのかを確認したうえで、風営法上の欠格事由に該当するのかを判断することです。
だからこそ、気になることがあれば、できるだけ最初にお話しください。
「昔、ちょっと警察のお世話になったことがある」
「逮捕されたことがあるけど、もう何年も前の話」
「昔のことで、詳しいことはよく覚えていない」
この程度の話でも構いません。
言いにくいことを隠したまま申請を進めるより、最初に話していただいたほうが、できること・できないことを一緒に考えられます。
もちろん、相談内容については秘密を守ります。
「こんなことを行政書士に話していいのかな」と思うことほど、遠慮なくご相談ください。
最終的な許可の判断は公安委員会が行いますが、申請する前に、風営法上の要件から一緒に確認していきましょう。
2.物件を契約する前に、営業できる場所か確認しましょう
人的な要件とあわせて、もう一つ重要なのが「その場所で風俗営業ができるのか」という問題です。(営業所制限地域)
キャバクラやホストクラブを始めるために、気に入った物件を見つけたとしても、どこでも風俗営業ができるわけではありません。
風営法では、保育園や学校など一定の施設と距離をとらなければ営業できない決まりです。
そのため、できれば物件を契約する前に、風俗営業の許可を受けられる場所なのかを確認しておくことをおすすめします。
(1)「前にもキャバクラが入っていたから大丈夫」とは限りません
物件を探していると、不動産業者から、
「前もキャバクラが入っていましたよ」
「以前から飲食店だったので大丈夫です」
と説明されることがあります。
もちろん、過去に風俗営業をしていたというのは参考になる情報ではありますが、それだけで現在も許可を受けられる立地とは限りません。
周辺の状況が変わっていることもありますし、現在の法令や自治体の規制について改めて確認する必要があります。
(2)周辺の施設についても確認が必要です
前述のとおり風俗営業では、営業所の周辺にある一定の施設との関係で営業が制限される場合があります。
たとえば、学校、図書館、児童福祉施設、病院など、法律や条例で定められた施設が関係してきますが、これらの施設とは一定の距離を保った場所でないと風俗営業1号の許可を受けることは出来ません。
距離の基準は「最大で100m」です。
100mを最大距離として、営業所が位置する場所の用途により30mだとか50mまで距離が緩和されたりします。※施設との距離については、営業所の所在地や都道府県の条例などによって基準が異なります。
当事務所では、栃木県だけでなく、群馬県・埼玉県などの案件に対応していますが、営業場所の規制はそれぞれまったく違います。
(3)用途地域も確認します
もう一つ確認しておきたいのが、用途地域です。
用途地域とは、都市計画によって、その地域にどのような建物や用途の施設を建てたり営業したりできるのかを定めたものです。
風俗営業についても、用途地域によって営業できる場所が制限されます。
キャバクラなどは繁華街に密集しているイメージもあるかと思いますが、そういった事情もあるのです。
(4)物件を契約する前にご相談ください
風俗営業の許可で避けたいのは、物件を契約して、内装工事まで始めてから「許可が取れない」と分かることです。
物件の契約や内装工事には、大きなお金がかかります。
だからこそ、気に入った物件が見つかったら、契約する前に一度ご相談ください。
物件の所在地を教えていただければ、
- その地域で風俗営業が可能なのか
- 用途地域に問題がないか
- 周辺の保全対象施設について確認が必要か
- その他、許可申請にあたって注意する点がないか
などを確認しながら、開業に向けて進めていきます。
当事務所では、これまで風俗営業1号許可を取ることができないと思われていたビルで、初めて許可を取得した実績もございます。
しっかり調べてみたら、案外なんとかなるものです。
3.内装工事の前に確認したい「構造・設備」の基準
営業する人と物件について問題がないことを確認したら、次は店舗の構造や設備について確認していきます。(営業所の基準)
キャバクラやホストクラブでは、内装にも風営法上の基準があります。
そのため、オーナーさんが「こういうお店にしたい」と考えている内装が、そのまま許可申請できるとは限りません。
特に注意したいのが、客室の見通しを妨げる設備です。
(1)仕切りやソファの高さには注意
風俗営業では、客室の内部が見通せるようにするため、一定の高さを超える仕切りや設備について規制があります。
高さの基準は「おおむね1m」です。
よく問題になるのが、カウンターチェアと腰壁などの仕切りですね。
カウンターチェアは縮んだり伸ばしたりすることが出来るものがありますが、伸ばしたときの高さが1m以下である必要があります。
実務上は、基準ぎりぎりの寸法にするよりも、ある程度余裕を持たせて設計しておくほうが安心です。
そして柱は要注意です。
例えば円形の店舗の中央に円柱の柱があるような場合、その柱は見通しを妨げる設備とされ許可が下りない可能性があります。
施工業者も必ずしも風営法に明るい訳ではないので、場合によっては内装工事の段階から専門家をいれることをお勧め致します。
(2)明るさや照明設備にも基準があります
客室については、照明の明るさについても基準があります。
お店の雰囲気を重視して、暗めの照明にしたいという希望もあると思います。
ただし、「雰囲気のいい暗さ」と「法令上必要な明るさ」は別の話です。
せっかく内装を完成させたのに、照明について不備があれば、追加工事や費用が発生したり、最悪の場合は不許可になる可能性もあります。
1号営業で求められる明るさは「5lx(ルクス)以上」です。
ちなみに今私が作業している部屋の明るさは70lxですが、5lxはかなり暗いです。
一般的には本がギリギリ読めるくらいの明るさと言われています。
あともう一つ大事なこと。
明るさを調節する調光器(スライダックス)は設置出来ません。
これは警察の資料に明確に記載されています。
(3)内装工事は、できれば事前にご相談ください
風俗営業の店舗は、普通の飲食店とは違って、構造や設備について確認するポイントがあります。
そのため、
「この物件で、こういう内装にしたい」
という段階でご相談いただくのがおすすめです。
すでに内装業者さんが決まっている場合でも構いません。
設計図や平面図などを確認しながら、風俗営業の許可に必要な基準を一緒に確認していきます。
「もう工事を始めてしまったけど大丈夫かな?」というご相談でも構いません。
できるだけ早い段階で確認しておけば、後から大きく手直しする必要も少なくなります。
肝心なことは、風俗営業1号許可は警察の実地検査がありますので、店内の状況が法律に違反していたら本当に許可が下りないということです。
4.申請から許可まで|余裕を持って準備しましょう
ここまで風俗営業1号許可を取得するために確認しておきたいポイントを見てきました。
実は申請にあたり警察に提出する書類は「私と店舗は、すべての欠格事由に該当しません」ということを証明する内容といっても間違いではありません。
・人的欠格事由⇒身分関係の書類、誓約書
・営業所制限地域⇒営業所周辺概略図、その他物件に関する書類
・営業所内部の基準⇒図面類
ですから、申請にあたり許可されない要件を把握しておくことは重要なのです。
(1)許可が下りるまでどれくらい日数かかる?
図面類を含めた申請書を完成させて警察署に提出しましたら、都道府県の公安委員会の審査が入ります。
この審査期間が土日祝日を除いて55日間、つまり2ヶ月以上かかります。
※ただし、これはあくまで標準的な処理期間です。補正などが必要になれば、さらに時間がかかることもあります。
※群馬県で申請を行なう場合は、消防手続きも発生するので許可取得時期はさらに延びる可能性があることを念頭において下さい。
オープン予定日をあらかじめ設定している場合はかなり余裕を持った申請を心掛ける必要があります。
(2)許可が下りるまでどれくらい日数かかる?
風俗営業の許可は、許可証を貰えばひとまず完了です。
しかし、営業を開始してからも従業員名簿の備え付け、申請者や店舗に変化があった場合は各種変更届出の提出など風俗営業を行なっている限りはなにかと義務が発生してきます。
許可が下りたんだからやりたい放題して、警察の許可無く壁を壊して客席を拡げるなどの工事をおこなった場合は風営法的にかなり危険です。
警察が急に営業時間中に店内検査を行なう場合もありますから、適法な営業を心掛けていきましょう。
5.おわりに――分からないことは、まずご相談ください
キャバクラやホストクラブを始める場合、風俗営業1号の許可は避けて通れない手続きです。
ただ、初めて開業する方にとっては、
「何の許可が必要なの?」
「この物件で営業できる?」
「内装はこれで大丈夫?」
「自分でも申請できる?」
など、分からないことがたくさんあると思います。
そんなときは、最初からすべてを自分で調べなくても大丈夫です。
当事務所では、風俗営業許可のほかにも、飲食店営業、深夜酒類提供飲食店の届出、酒類販売免許、建設業許可、相続など、さまざまな行政手続きを取り扱っています。
「これは行政書士に相談することなのかな?」
という段階でも構いません。
まずは、お店を始めたい場所や現在の計画をお聞かせください。
必要な許可や手続きを整理して、開業までに何を準備すればよいのか、一緒に確認していきましょう。
栃木、群馬、埼玉でキャバクラ・ホストクラブの開業をお考えの方は、お気軽にご相談ください。
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▶深夜酒類提供飲食店(バー・居酒屋・スナック等)
6.料金について
(1)足利・佐野で開業する場合
□ 足利市・佐野市で開業する場合は、以下の料金です。(初回相談料¥5,500含む)
① 風俗営業1号許可 + 飲食店営業許可 ¥140,000
② 風俗営業1号許可のみ ¥120,000
③ 飲食店営業許可のみ ¥40,000
④ 営業所周辺調査のみ ¥20,000
※①または②でご依頼頂いた場合、正式に受任する前に「営業所の周辺調査」を行います(費用:20,000円。各料金に含まれています)。その結果、許可の見込みがあると判断しましたら残金の受領と下記記載の手数料をお預かりし、正式に受任致します。
※別途、保健所に支払う手数料16,000円、警察に支払う手数料24,000円、添付書類の取得費・郵送費などの実費がかかります。
(2)太田・桐生・館林で開業する場合
□ 太田市・桐生市・館林市で開業する場合は、以下の料金です。(初回相談料¥5,500含む)
① 風俗営業1号許可 + 飲食店営業許可 ¥170,000
② 風俗営業1号許可のみ ¥150,000
③ 消防関係の手続きのみ ¥50,000
③ 飲食店営業許可のみ ¥40,000
④ 営業所周辺調査のみ ¥20,000
※群馬県は、風俗営業1号許可取得にあたり必須の消防関係の手続費用が加算された金額となっています。
※①または②でご依頼頂いた場合、正式に受任する前に「営業所の周辺調査」を行います(費用:20,000円。各料金に含まれています)。その結果、許可の見込みがあると判断しましたら残金の受領と下記記載の手数料をお預かりし、正式に受任致します。
※別途、保健所に支払う手数料16,000円、警察に支払う手数料24,000円、添付書類の取得費・郵送費などの実費がかかります。
(3)少し遠方での開業の場合
足利・佐野・太田・桐生・館林以外の地域も対応しています。
※埼玉県は風俗営業1号許可にあたり消防手続きの必要はないので「(1)足利・佐野で開業する場合」の料金に下記金額を加算した料金で対応させて頂きます。
- 埼玉県北部(深谷・熊谷等): + ¥30,000
- 群馬県央(高崎・前橋等) : + ¥30,000
- 栃木県央(宇都宮・小山等): + ¥30,000
お問い合わせ
お気軽にお問い合わせください。080-5004-4950受付時間 9:00-18:00 [ 土・日・祝日除く ]
お問い合わせ外部リンク
・かおるTV(YouTube)
・悪質ホストクラブ対策について(警視庁HP)
・栃木県風俗営業許可関係
・群馬県風俗営業許可関係
・埼玉県風俗営業許可関係
・風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律
・風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行令
・風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則
・風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律に基づく許可申請書の添付書類等に関する内閣府令